医療
ビザ持ちなら,皆保険MSPで医療費は無料だよ。処方薬はFair PharmaCareで所得に応じて補助が出るよ。
科目別の専門病院はなくて,ファミリードクター(GP: General Practitioner)・ウォークインクリニック・総合病院・緊急外来しかないよ。
制度的に,専門科を受診するにはGPかウォークインクリニックで紹介状がいるよ。(目は家庭医やオプトメトリスト(眼鏡屋にもいる検眼士)に見てもらってから眼科(ophthalmologist: eye doctor)を紹介してもらう。歯だけはMSP適用外なので歯科医に行けばいい。
GPに見てもらおうにも病院不足で満員のため,今や登録受付している病院はほぼないので,ウォークインクリニックに駆け込むよ。
これが,めちゃくちゃ並ばされるよ。待たされるよ。予約できるところも「10日に来てください,来月の」とか平気で言われるよ。救急外来(ER: 9-1-1)でさえ3時間以上の待ち時間だよ。
理由は,
- 家庭医は患者数を自分で制限できる
- 診療報酬に上限がある
- 医療機器が少ない(医療予算削減政策で)
- 私費診療病院が可能な州でそれになると,保険医ではなくなる
- トリアージが厳格
といったところだよ。
一応,すいていそうなところを検索はできるが,とにかく混むからとりあえず電話しろってことらしいよ。
ちなみに,公式日本語ガイド。日本語で受診したい場合。
で,診てもらったあげく「よく休んで下さい」とかでおしまいがほとんどだよ。薬もあんまり出さないし,出ても何の薬かとかの説明はないよ。
MSP(Medical Service Plan)じゃなくて個人保険だ,というと早く診てくれるという噂があるけど,知らないよ。
UPCC
病院はもうあきらめて,とりあえずさっと診察してくれる,Urgent and Primary Care Centreってのを使えって州は言ってるね。
抜け道?
TELUS Healthとか,Lifespan Medicalとかみたいな,「治療する病院ではありません,予防医療の健康サービスです」という形で,個人診療もやっているよ。保険外だから高いけど,待たずに医者に会えるサービスだよ。医者も給料も勤務体系も良く,一見Win-Winっぽいけど,予防医療はMSP外なので高額請求しても問題ないという法の抜け穴サービスだよ。
というのも,MSPがカバーする診療を,追加料金を払うことで優先的に受けられるようにすることは違法とされるからだよ。というのも,Cambie外科医院訴訟という最高裁判決で,私費診療の禁止は,公共制度の維持が優先してカナダ憲章の生命安全権や平等権の侵害にあたらないので合憲合法,と結論が出ているからだよ。
高齢化
ここも高齢化が進んでいるけど,それによる生産性低下が問題になってるよ。
ロジックが面白くて,不動産が高すぎ,病床を増やせない,老人をまとめて介護できない,介護に無駄な時間がとられる,生産性が下がる,だから問題だ,と。生産性,好っきゃなぁ。
ACP: Advance Care Planning
ACPは,倒れて意思表明できなくなったときに,どう誰が治療計画を決めるかの決め方だよ。州の冊子のほか,Green Sleeveという救急救命士に見せるキットを各病院が作っている[例]よ。